宇宙カッパの壁打ち

JTCの鳴き声

ネットワークスペシャリスト試験を受けた

書いた人

理系修士->JTC生技->JTCの情シス->JTCの研究部(NEW)

なんで受けたん?

自分の情シスキャリアの総括のため。
自分は生粋の情報処理・通信系ではないにもかかわらずJTC的スライドパズル人事で情シスに異動したので、この分野の基礎がほとんど無かった。しかし、この分野に関してはIPAが試験制度という道しるべを作ってくれているので、それに乗っかって勉強することとした。
情シス2年目の冬に基本情報のCBT実証試験を、3年目の春に応用情報を、3年目の秋に情報処理安全確保支援士試験を受け、それぞれ合格した(基本情報は実証試験のため合格点相当を取得)。

過去の試験を読みたい人向け

受験まで

使ったもの

  • ネットワークスペシャリスト過去問道場
    みんな大好き過去問道場。午前はこれだけやってればいいってみんな言うけど多分そう。
    「安定して60点出るようになれば、本番も60点超える」という。しかし、ここで7割5分程度だった自分は自己採点17/25だった。過去問慣れしてしまうことも考えれば、7割は欲しい所。

  • ネスペR5(本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説)
    午後が鬼門だと分かっていたので、このシリーズをR3/4/5と3年分買って使った。
    評判が良いだけあって、午後問がめちゃくちゃ丁寧に解説されている。「なんでその答えになるの?」ということがほとんどない(R3午後2問2の問4(3)とかはIPAの模範解答が意味不明だが、当該書籍でもしっかり「分からないなりに部分点を目指してください」と超絶オブラートな表現で寄り添ってくれる)。
    唯一の欠点として、300ページ程度の書籍なのに1年分1冊なので複数年分購入すると嵩張るという問題がある。頭の技術概要の解説と問題文を削って、3年分くらい詰め込んでほしい所。

  • 左門至峰の出るとこネスペ教科書 最短距離で合格できるネットワークスペシャリスト
    上の書籍の冒頭解説がいい感じに纏まったやつ。薄いので職場の昼休みとかでも読めてありがたい。
    ちゃんとやるならこのへん の本を読む方が良いのだろうけれど、初見だとバンバン目が滑ったので、試験用にまとまった本を頼ることにした。
    受かってから読めばまた変わるのかもしれない。

  • ネスペの基礎力 -プラス20点の午後対策
    上述の「ネスペR5」シリーズのH28版。冒頭解説が豊富だということであってみたけれど、後発の「出るとこネスペ教科書」と重複しているので、実質H28の過去問解説資料になってしまった。流石に令和も6年目となるとH28の教科書は技術的にも古くなってきているので、「出るとこネスペ教科書」を買うならこっちはいらないかも。

  • 自宅
    勉強用環境(勉強用カフェ・コワーキングスペース)は遂に解約した。
    去年の冬に結婚し、それを契機に余計な支出は減らそうとサブスクを解約。自宅で勉強することにした。
    妻のご厚意により誘惑だらけの自室じゃなくてリビングのテーブルを使わせてくれた。感謝。

勉強期間

2カ月。
年明けから、ダラダラとこのへん の本を読んでいたが、あまり頭に入っているとは言い難い状況だった。
2月末に上述の「ネスペR5」シリーズを購入し、本格的に過去問演習を開始。R5/4/3/H28の4年分を2周した。

試験結果

午前1

免除

午前2

セキスペの時も思ったが、25問/40分は圧倒的に時間がない。初見の計算問題を解いていたら詰むので全部後回しにしよう(2敗:確認時間不足のケアレスミス)。
結果は17/25(68%)。
???「海面スレスレの方が打ち落とされにくいんだ!」

ちな、試験官は「11:20まで入室可能です」というが、白紙を前に残り10分で合格できる人間が居るのだろうか。

しかし、Twitterでも話題になっていたが、なんでネスペの試験にPCIeの問題が出たのか分からない。出すなら午前1では?
昨今のAIブームに乗っかって、オンプレミス環境にGPUを刺しに行くことを想定しているのだろうか。

午後1

問1と問3を選択。
問2は回答用紙的には穴埋め問題が多くて良いかなと思っていたが、問題用紙を開いたらSD-WANだったので撤退。
模範解答が掲載されるまで3カ月弱あるので、自分の回答を掲載しておく。

問1

大問 小問 回答
設問1 (1) 配信サーバ上のゲームファイルの配信に必要なアプリケーションが停止していても検知できない
(2) ア:最小接続方式 イ:172.22.1.0/24
(3) LB
設問2 (1) ウ:大きい エ:小さい
(2) IX
(3) BGPルータの詐称
(4) ゲーム端末からのアクセスが不正な経路を経由し、配信に遅延が生じる
設問3 (1) ルータとFW1への負荷及び他のLBへの影響が少ない
(2) DDoS攻撃の最中でも、攻撃対象のサービス継続が可能

問3

大問 小問 回答
設問1 (1) ア:ハブアンドスポーク
(2) 事前共有鍵
(3) 1組の鍵が漏えいしても、他のペアのカギに影響しない
(4) IPヘッダー、元のIPパケット、ESPトレーラ
(5) インタフェースへのIPアドレスの割り当てを動的にする設定
(6) 処理の遅延が発生する
設問2 (1) 利用しない
(2) proxy.a-sha.jp
(3) 172.16.0.0~172.31.255.255
(4) プロキシサーバの負荷軽減がなされる
(5) 各支社のUTMプロキシサーバを利用するため
設問3 (1) イ:DNS ウ:DHCP エ:HTTP オ:アドレス
(2) 不正なファイルをダウンロードさせられてしまう脅威

午後2

問2を選択。セキスペの問題だった。XVLANは名前だけ知っているけど中身は全然......

大問 小問 回答
設問1 (1) mail.y-sha.lan
(2) DNSラウンドロビンにおける重み付けを同値にする。
(3) a:プライオリティ b:y-mail1 c:逆引き
(4) ア:200.a.b.1 イ:192.168.0.1
(5) PTRレコードに攻撃者が管理するIPアドレスと詐称したメールサーバのFQDNを登録する
設問2 (1) ウ:200.a.b.1 エ:200.a.b.2
(2) d:SMTP e:MAIL FROM f:y-sha.com
(3) 【メモ忘れ】
設問3 (1) g:宛先 h:TCP i:1460
(2) 暗号化方式:RSA オ:公開鍵
(3) 送信元ドメイン名から取得したDKIMレコードの公開鍵でメールに付与された電子署名が検証できたから
設問4 (1) DNSサーバ名:外部DNSサーバY 登録する情報:メール中継サーバZのグローバルIPアドレス
(2) J:y-sha.com
(3) Y社のDKIM電子署名で利用している秘密鍵と公開鍵の鍵ペアをZ社に教える必要が無いから
(4) SPFDKIMは送信元メールアドレスの検証であり、送信者個人を検証できないから
設問5 (1) ハッシュ値aを送信者の秘密鍵で暗号化する。
(2) 電子証明書内の公開鍵で復号化する。
(3) ハッシュ値aとハッシュ値bが一致した状態

所感

ここに打ち込んでいるだけで、間違いがボロボロ見つかって凹む。
とりあえず、7月の合否発表までは忘れて、新しい部署での知識習得に努めることにする。

今後

3年間の情シス生活で、家にRTXを置いてみたりラズパイを買ってみたりした。しかし、ここ1年ほど試験ばかりだったので、(受かっていれば)試験は一段落するので、しっかりと手を動かすことをしたい。
資格試験の将来というと、この上はマネジメント方向(ITストラテジスト/プロマネ)に進むか、技術士試験かと言った感じ。

技術士は本業の方で取りたいと思っているので、それ以降になると思う。

そういえばこの4月からJTCメーカの本業に近い所に戻ったので、そっちの学習にも手を付けたい。ただ真面目な勉強だけではつまらないので、3Dプリンタとかで遊びながらいろいろできればいいなと思っている(妻を説得する必要がある)。

追記(4/25)

TACから解答速報が出たので答え合わせ。
記述の○×はワイの主観なので、IPAの人が丸を付けてくれるかは分からない。

午後1問1

大問 小問 回答
設問1 (1)
(2) ア:〇 イ:〇
(3)
設問2 (1) ウ:〇 エ:〇
(2)
(3) ×
(4)
設問3 (1)
(2)

36/50点くらいかな。

午後1問2

大問 小問 回答
設問1 (1) ア:〇
(2)
(3)
(4)
(5) ×
(6)
設問2 (1)
(2)
(3)
(4)
(5)
設問3 (1) イ:〇 ウ:〇 エ:〇 オ:×
(2)

38点/50点くらい。
問1の方が出来た感あったけど、こっちの方がちょっとよさそう。

午後2問2

大問 小問 回答
設問1 (1)
(2) ×
(3) a:× b:× c:〇
(4) ア:〇 イ:〇
(5)
設問2 (1) ウ:〇 エ:〇
(2) d:〇 e:〇 f:〇
(3)
設問3 (1) g:× h:× i:×
(2) 暗号化方式:〇 オ:〇
(3)
設問4 (1) DNSサーバ名:〇 登録する情報:△
(2) J:〇
(3)
(4)
設問5 (1)
(2)
(3)

73/100点くらい。
TCP/UDPの二者択一に負けたの悲しい(勉強しろ)

午前午後共に7割前後くらいなので、随分と低空飛行になっちゃった感がある。
応用8割5分でイキっていた奴はもう居ないのだ......。